クラウドカメラ　どんなところで活用される？｜AI・クラウドカメラのことならAIカメラ総研

防犯カメラ、防災カメラなど、監視目的のカメラは様々な場面で活用されてきました。撮影された映像がクラウドに保存されるクラウドカメラが出現してからは、カメラだけを設置すればよくなったので、活用の場面が大幅に増えました。

現在、実験中のものも含めて、えっ！こんな使い方もあるんだ、という事例を最近のニュースソースの中から集めてみました。

本物の犬のように歩く4足ロボットや、バク転をする人型ロボットを製造している米国の会社があります。その会社製の4足ロボットにカメラを装着し、建築現場を巡回させて進捗（しんちょく）確認や安全確認をさせる、という実証実験が先ごろ日本で行われました。

カメラは前面だけでなく、背面と側面にも装着され、空間を3次元で把握して歩きます。人手不足が深刻な建築業界での活用が期待されています。

ドローンがブームです。手のひらに載る玩具から兵器に至るまで実にいろいろな場面で使われています。ドローンの利用が広がっている分野のひとつが農業です。農業も人手不足が深刻な産業のひとつ。効率向上のためにドローンが大活躍しています。

そのドローンの目となるのがカメラです。そしてこのカメラもクラウド対応になって威力を増しているのです。可視光だけでなく、赤外線カメラや様々なセンサーからのデータを集めてクラウドに集約し、分析・予測することで、作物の生育状況の把握、肥料・農薬の散布、収穫時期の把握などに活用されています。

長距離トラックやバスなど事故防止のためには、運転手の健康管理が欠かせません。しかし、定期的な健康診断はできていても、運転中の疲労の状況を把握することまではできていませんでした。

ここに登場するのがクラウドカメラです。運転手を継続的に撮影してクラウドに送り、AIが表情を分析して疲労の兆候が現れると警告するというシステムが実用化されています。

木を隠すには森へ、といわれますが、これが通用しなくなる社会が来ています。

中国では、警察官が身につけるサングラスに取り付けられたカメラが、捉えた通行人の顔を携帯デバイスに転送して、AIソフトウェアがオフライン・データベースに登録された1万人の容疑者データベースを0.1秒で検索して犯人を特定する、というシステムが稼働し、実際に犯人検挙に使われているそうです。

さらに、全国民を3秒で検索するシステムも開発中だそうです。これもクラウドカメラの活用事例といえると思いますが、驚きを隠せません。

オーストラリアでは、搭乗手続きのパスポートによるチェックインを顔認証に置き換えようとしています。つい最近、試験運用が始まりました。いわば、顔そのものがパスポートのような役割を果たすのです。これもクラウドカメラの応用事例といえるでしょう。

最後は、身近な事例をひとつ紹介します。海岸から沖に向けて強い流れが生じる離岸流ですが、海水浴客にとっては恐怖です。この離岸流の発生を早いうちにカメラで捉え、ライフセーバーの端末に通知すると同時に、流されかけた海水浴客を早期発見して救助に向かう体制を整える、という実証実験が、千葉県の御宿で始まります。

離岸流発生検知から事故の未然防止までの一貫したシステムというのは世界初なのだそうです。IoTを応用したこのシステムもクラウドカメラの活用事例といえるでしょう。

カメラが捉えた映像をライブで見る、録画した映像を後で見るという使いみちしかなかった監視カメラがなんと進歩したことでしょう。インターネットそしてクラウド環境下で用いられることによって、カメラは知能を持った「目」に進化しました。これからも、様々な分野で活用されていくことでしょう。

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（画像は写真ACより）