ネットの通信量に制限がある場合、撮影できないことも
クラウドカメラは24時間連続で撮影できるため、一般的には常時接続のネット環境を利用しますが、格安SIMのクラウドカメラサービスなど、1か月あたりのデータ通信量が決まっている場合は、定められた通信量をオーバーしてしまうことも考えられます。クラウドカメラで撮影する場合、どのくらいの容量が必要なのでしょうか。容量に応じたネット接続のサービスを利用して、とどこおりなく撮影を続けられるようにしておきましょう。
クラウドカメラのデータ容量の目安は?
クラウドカメラで録画した映像をアップロードする場合の容量の目安について、セーフィーのサイトを参考にしてみると、1日あたりの上り通信量は5GBになるとされています。なお、セーフィーの解像度は1280×720ピクセル、フレームレートは30fpsです。
参考:セーフィー 必要なネット回線について
https://support.safie.link/
つまり、1か月あたりに使用する容量は150GBに上るため、常時接続の利用が無難といえます。
クラウドカメラで撮影した映像のデータ量を左右するものとしては、解像度、フレームレート、圧縮があげられます。それぞれについてみていくことにしましょう。
解像度、フレームレート、圧縮とは?
解像度とは、画像を構成する点である「画素」の数を表したもので、縦横のピクセル数で示されます。例えば、1280×720や、1920×1080と表現されます。解像度が高くなるほど、映像にはより多くの画像情報が含まれるため、映像のデータ容量は大きくなります。
フレームレートとは、映像が1秒あたり何コマで構成されているかを示すもので、単位はfpsで示されます。例えば、1秒あたり5コマで構成されている映像は5fpsであり、30コマで構成されている映像は30fpsで表されます。
映像の解像度とフレームレートが高くなるほど、映像のデータ量が大きくなるため、通信量も多くなってしまいますが、映像データを圧縮すれば、映像の内容はそのままでありながら、映像を送信する際のデータ量を抑えることができます。
映像データを圧縮することによって、クラウドカメラで高解像度、高フレームレートの映像を撮影、保存することが可能となっているのです。
必要に応じて、低解像度、低フレームレートに変更も
クラウドカメラは、映像データを圧縮することによって、高画質の映像を視聴できるようになっていますが、格安SIMのクラウドカメラサービスを利用している場合など、1か月あたりのデータ通信量に制限がある場合は、低解像度、低フレームレートで撮影することも検討した方が良いでしょう。映像をアップロードする場合、データ量を計算する式は以下の通りです。
(画素数×ピクセルあたりの情報量×フレームレート×圧縮率×時間)
上記の計算式のうち、(画素数×ピクセルあたりの情報量×フレームレート)を計算すると、1秒あたりのデータ送信量、つまり「トラフィック」を導き出せます。
そして、トラフィックに圧縮率を掛け、さらに時間を掛けることで、映像をアップロードする際のデータ量が算出されます。
上記の式において、ピクセルあたりの情報量と録画時間を固定とした場合、映像をアップロードするデータ量を少なくするためには、解像度を低くするか、フレームレートを下げるか、圧縮率を高めるかのいずれかとなります。
解像度を低くしたり、フレームレートを下げたりすると画像の質は低くなってしまいますが、クラウドカメラは必ずしも鮮明な画像はでなくても視聴は可能であるため、通信量と画質のどちらを優先するか、という観点で判断すると良いでしょう。
クラウドカメラは、撮影した映像を連続的にクラウド上のサーバーにアップロードし続けているため、原則としてはネットの常時接続の環境が求められますが、やむを得ずデータ量に制限があるネットのサービスを利用する場合は、画質を下げて対応する方法があります。
(画像は写真ACより)
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