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夜間に撮影する映像はカラーの時代へ!今後の普及に期待

2019.06.11

コラム

夜間に撮影する映像はカラーの時代へ!今後の普及に期待

夜間に撮影した画像がカラーならとても見やすい!
完全な暗闇の状況において撮影する場合は、赤外線カメラを利用する方法がありますが、赤外線カメラで撮影した映像は白黒となります。しかしながら、最近では赤外線カメラでカラーの映像を撮影することも可能となりました。

暗闇での撮影は白黒の映像が一般的となりますが、なぜカラー画像の撮影が可能となったのでしょうか。その背景について調べていくことにしましょう。

赤外線は目に見えず、色は存在しないとされてきた
赤外線カメラでカラーの映像が撮影できるようになったことについて調べる前に、赤外線カメラで撮影された映像が白黒である理由について確かめてみましょう。

赤外線カメラで撮影した映像が白黒となる理由は、赤外線は目に見えない光であり、色を表現することができないためです。

目に見える光、つまり「可視光線」は光の波長の長さによって、紫、青、緑、黄色、だいだい色、赤というようにさまざまな色が現れます。

しかし、赤外線は可視光線よりも波長が長く、人間の目ではとらえることができないため、赤外線に色は現れないとされてきました。そのため、赤外線を利用して撮影した映像は色を表現することができず、白黒となっています。

赤外線カメラで撮影された映像が白黒であるという常識を覆したのは、暗視カメラなどの電子機器および電子機器システムの開発、設計等を行う株式会社ナノルクスです。同社は、赤外線のみでカラーの映像を撮影できる「カラー暗視技術」を開発しました。

暗闇をカラー撮影できる「カラー暗視技術」とは?
カラー暗視技術とは、赤外線に色の要素が含まれていることを発見した上で、赤外線を利用してカラーの映像を映し出す技術のことです。

可視光線は波長の長さによってさまざまな色が現れることを先述しましたが、それと同様に、赤外線も波長の長さが異なることで、赤、青、緑をベースとした色合い、つまり光の三原色が現れることを同社は発見しました。

この仕組みを活用することによって、これまでカラー化が不可能とされてきた赤外線カメラの映像をカラー化することに成功したのです。

夜間にカラーの映像を撮影する方法としては、周囲の光を利用して暗闇を撮影する「微光監視」がありますが、微光監視は周囲にある程度の光がなければ撮影することができません。

その点、カラー暗視技術を活用すれば、全くの暗闇であっても赤外線を利用してカラーの映像を撮影することが可能となります。

参考:株式会社ナノルクス カラー暗視技術とは
http://www.nanolux.co.jp/technology.html

暗闇をカラー撮影するメリットは?
夜間の映像がカラーで撮影されるメリットは、視認性が向上することです。

最近は、赤外線カメラで撮影された映像の質が良くなっているために、白黒でも問題なく映像を分析できますが、白黒の映像よりもカラーの映像であれば、視認性が格段に向上するため、映像の内容を細かくチェックすることができます。

また、カラーの映像は視認性が良いことから防犯対策として最適であるため、クラウドカメラを設置している施設や店舗内の安全性が向上するメリットがあります。

特に、犯罪行為が発生しやすいのは人の出入りがほとんどなくなる夜間の時間帯であることから、カラーの映像を撮影することができれば、防犯対策として効果的です。

赤外線を利用しているクラウドカメラは、現時点では白黒映像が一般的となっていますが、カラー暗視技術が広く普及することによって、将来的には夜間の映像もカラーで視聴できることが一般化すると予想されます。

視認性、そして防犯性の向上を実現するためにも、今後のクラウドカメラの品質アップに期待しましょう。

(画像は写真ACより)

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