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数少ない成長市場 クラウドカメラはこれからどうなる?

2018.12.04

コラム

数少ない成長市場 クラウドカメラはこれからどうなる?

産業としてみたクラウドカメラ
監視用のカメラといえば、かつては、銀行、コンビニ、通学路などの防犯用、河川の水位監視などの防災用で目にする程度でしたが、クラウドカメラの普及と共に、今ではコーヒーショップなどの店舗はもとより、個人でもペットの見守りなどに利用されるようになりました。

こうしたことから、クラウドカメラの出荷台数は大幅に増えているだろうと想像できるのですが、産業としてみた場合、市場の成長見込みはどうなのでしょう。統計データをもとに調べてみました。

統計のお話
矢野経済研究所によると、監視カメラおよびモニタリング用カメラの2017年における世界総市場規模は、メーカー出荷台数ベースで4,400万台となる見込みだそうです。前年比で27.5%の増加です。

さらに2018年には5,700万台に達する見込みなのだとか。ほぼ30%近い成長率です。クラウドカメラだけの数値ではありませんが、それにしてもすごい伸び率です。

なぜ監視用カメラが伸びているの?
出荷台数が30%近い伸び率を示している監視カメラおよびモニタリング用カメラはいったいどこで、そしてどのような目的で使われているのでしょうか。

今まで、防犯カメラ、防災カメラといった監視カメラは、「悪事の実行を思いとどまらせる」、「何かが起きる前兆を捉える」、「何かが起きたときの証拠とする」などの目的で使われてきました。

しかしながら、クラウドカメラになって価格面や運用面で導入のハードルがずいぶんと下がったこと、そしてビッグデータ分析やAI(人工知能)が広まったことによって、捉えた映像から価値を生み出す目的で活用されることが増えてきました。

クラウドカメラによる価値創造
新たにどのような目的で使われるようになったのか、事例を見てみましょう。

行動把握
店舗においては、顧客の動線、店舗のどこが混むか、従業員の動線に無駄はないかなど、捉えた映像をこまめに見るだけでも、わかることがいろいろとあるものです。目先の利く経営者はこうした情報を経営に活かし始めています。

顔認証・画像解析
AIによる顔認証を組み合わせると活用範囲はさらに広がります。お得意様の来店をいち早く捉え、万全のサービスを提供する、逆に、万引きの前科がある顧客が再来店したときに警告してくれるなどというのが基本的な使い方です。

さらに、店舗で捉えた映像で、購入商品、時間帯、季節、天候、顧客の性別、年齢層、外観から推定できる職業などを分析することで、実に様々なことがわかり、次の販売戦略に活用することが可能になるのです。

情報共有
訪問による介護・保育などの現場において、経験不足の訪問スタッフが未経験の事態に遭遇したとき、これまでは最悪の場合、本部から応援を呼ばなければなりませんでした。

このとき、訪問先にクラウドカメラが設置されていたら、あるいは訪問スタッフが装着していたらどうでしょう。訪問スタッフは、現場の映像を本部と共有して、適切なアドバイスを受けることができるのです。

IoT
IoTとは「Internet of Things」の略で、「モノのインターネット」と訳されることが多いようです。あらゆるモノがインターネットにつながった世界という意味で使われます。

あらゆるとはいっても、ダイコンや愛犬がネットにつながるということではなくて、電子レンジがつながる、クルマがつながるというように、様々なモノ(工業製品)が捉えた情報がインターネットに蓄積され、分析され、活用される世界です。そして、モノの目となるのがカメラなのです。

まとめ
どこかに固定されて限られた範囲だけを見続けてきた監視カメラ。インターネットにつながり、クラウドに映像を蓄えられるクラウドカメラになって活躍の場がぐんと増えました。

そしてIoTの世界になって、あらゆるモノの目としての地位を得、活躍するシーンをますます増やしていくことでしょう。クラウドカメラ市場の成長が鈍化することは当分なさそうです。

AIカメラ総研 https://aicamera-soken.com/

(画像はpixabayより)

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