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クラウドカメラでフードディフェンス

2018.09.26

コラム

クラウドカメラでフードディフェンス

食の安全とクラウドカメラ
昔々、生活が農耕中心で、小集落で暮らしていた頃は、人々は皆顔見知りで、食品に異物を混ぜ込ませるようなことはなかったといいます。

産業革命以後、都市に人が集まるようになり、食品生産者と消費者が分離されるようになると、怪しげな食品が出回るようになったそうです。

このように、食の安全に関する問題は古くからあるにもかかわらず、現代においても、賞味期限切れ、異物混入、原材料の不正などニュースの材料には事欠きません。

こうした問題に対しては、主に監視カメラで対応がなされてきましたが、クラウドカメラの登場でどのように変わったのでしょうか。ちょっと調べてみました。

フードセーフティとフードディフェンス
食の安全にはフードセーフティとフードディフェンスというふたつの概念があります。

フードセーフティというのは、食品の安全そのものを確保するということです。工場や調理場などの温度管理や衛生管理を適切に行うことが求められます。

一方、フードディフェンスは、食品の製造から販売に至る過程において、意図的な異物混入などの攻撃から食品を守ることです。材料の仕入れから製造・出荷工程、さらには店舗における販売まで適切な管理が必要です。

食品製造工程と監視カメラ
フードディフェンスで特に重点を置かれるのは異物の混入です。そして、その対策に活躍するのが監視カメラです。

監視カメラの設置目的は、抑止と事実把握の大きくふたつです。

抑止
人は「見られている」状況においては悪事の実行をためらうという心理が働きます。

原材料置き場では不審者の立ち入り防止、入退室エリアでは、不審者の立ち入り防止や不審物の持ち込み防止、製造・出荷ラインなどでは不審行為の防止などに効果が期待されます。

事実把握
まさに百聞は一見にしかず。意図的な異物混入であれば、その現場を捉えた画像は証拠として利用できます。また、通常業務とは関係のない行動の把握、不審な行動なども確実に記録しておくことができます。

異物の混入は、意図的なものでなくても、設備の不具合や作業手順のミスなどでも起こりえます。こういう場合も、カメラで捉えた映像をもとに、原因の分析や作業手順の改善などにつなげることができます。

製造ラインを継続的に撮影・保存しておくことで、異物混入などの食品事故が発生した場合の証拠として保健所に提出することもできます

クラウドでどう変わったの?
今ままであげた監視カメラの事例は、クラウドカメラでなくても実現可能です。クラウドカメラになったことでどのように変わったかを見てみましょう。

閲覧場所・時間の制限がなくなった
クラウドカメラは、カメラで捉えた映像をクラウド内のサーバに保存します。インターネット接続環境さえあれば、いつでもどこからでも、さらにどんな端末からでも閲覧することが可能です。

自社の管理室等に行かなければ監視カメラの映像を見ることができない、という従来の監視カメラシステムと利便性の差は明らかです。

自前の設備が不要
クラウドカメラは、捉えた映像をインターネットに送信して保存します。つまり、自社に映像を保存する設備などを設置する必要はありません。極端な例をあげるなら、無線で映像を送信できる機能が備わったカメラがあればOKということです。

クラウドカメラは、サーバなどの大掛かりな設備はクラウドカメラ事業者のものであるということを活かし、レンタルというビジネスも存在します。一時的に特定の場所だけ監視したい、というニーズに柔軟に対応することが可能です。

AIの活用
AI(人工知能)の活用が盛んです。監視カメラの世界でも、顔認証を筆頭に、映像中の人、動物、ものの形や動きを抽出し、通常時の特徴との違いをAIが分析して異常を知らせる、というシステムが実用化されています。

まとめ
クラウドカメラが監視カメラとして用いられるようなって、その活用シーンや活用方法が大幅に増えました。食の安全に関する分野においても、今後ますますその活躍の場を広げていくことでしょう。

AIカメラ総研 https://aicamera-soken.com/

(画像は写真ACより)

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