■防犯カメラからAIカメラへ ~人口知能「AI」が実現する人間を超えるアウトプット~
最近よく耳にする「人工知能(AI)」や「Deep Learning」。「人工知能が囲碁でプロ棋士に勝った」というニュースを覚えている方も多いでしょう。AIの要素技術の一つである「Deep Learning」とは、機械学習の手法の一種で、「人間が自然に行っている学習能力と同様の機能をコンピュータで実現しようとする技術・手法」とあります。(参照:Wikipedia) つまり、人間が経験によって行なっている学習機能と同様に、コンピュータはデータの中に潜む特徴を学習し、あたかも自ら学習して答えを導き出しているように振る舞ったり、新たなインプットに対応したり、時には人間の感覚を超えたアウトプットを見せます。この「Deep Learning」の機能と、防犯カメラの映像解析技術を組み合わせることで、店舗改善やマーケティングにも活用できるようになります。
■業務改善への道も見えてくる「リピート分析」と「動線分析」
最近のスマートフォンから顔認証機能がついたことでも話題となりましたが、顔認識技術は、属性を分析し、年齢や性別を識別するだけでなく、同一人物を識別することが可能です。店舗で利用すれば、その場にいる一定時間内での識別だけでなく、異なる日の来訪でも同一人物であることを認識できます。この機能を利用すると、いつ、どこの店舗に、どれくらいの頻度で来店しているかなど、顧客のリピート利用状況がわかるだけでなく、クレーマーなどの要注意人物がグループ店舗内に立ち入った際にも、メールでお知らせするといった対策が行えます。
さらに「動線分析」の機能を使えば、お客様が、どのような経路でフロア内を移動するのかが可視化できます。店内の思わぬ場所でのお客様が足を止めるホットスポットを確認できたり、売り場を覗いた後、購買に至った人と、最終的に買わずに帰ってしまった人とをあわせて分析することで、店舗の課題解決や改善に結び付けるとことも可能です。こうした画像解析をマーケティングに取り入れることで、生産性を高める陳列の最適化や人員配置が可能になります。映像を通して得たデータで顧客の動きを数字として正確に知ることが、売上向上を実現する近道と言えます。
■防犯だけじゃない、防災、管理、マーケティングなど多様な使い途のAIカメラ
(1)「観る」「録る」「解析する」レコーダ不要のクラウド型AIカメラソリューション。
カメラデータの動きがあった部分だけを抽出してクラウドサーバに転送、復元・再生を可能にしたAIカメラです。
だから、ヒトやモノの動きが一目瞭然。侵入者の動きや盗難、置き忘れなどを瞬時に検知できます。
(2)人数カウント
監視範囲を通過した人物の、年齢、性別を判別して人数をカウント、結果をグラフ化します。主に、百貨店やスーパー、コンビニエンスストア、飲食店などのマーケティング施策の一環として使われています。
(3)顔認証
カメラデータから特定の人物・車などを判別します。リピーターやクレーマー、反社会的人物の特定が行えます。 ホテルや旅館、ゴルフ場、飲食店の顧客管理や防犯対策など、利用シーンはさまざまです。
(4) モーション検知
監視範囲に動きを検知すると、指定のメールアドレスにメールを送付。夜間や休日のオフィスや工場、立ち入り禁止区間などの人の出入りを監視します。また、河川や海岸、山岳地帯の災害検知にも応用できます。
(5) ヒートマップ
人が滞留する場所を色で表示します。混み合う場所が時間単位でわかります。店舗やイベント会場、道路、駐車場の混み具合などを視覚化します。レイアウトやスタッフの配置の最適化に役立ちます。
(6)動線分析
人の動きを追跡して線で表します。
多くの人が通るエリアや個々人の移動経路が視覚化されます。
(7)音声取得
記録されたカメラデータと同時に取得音声が再生されます。サービス業でのクレーマー対策、従業員の接客スキルの確認などに活用できます。※マイク機能付きカメラの設置が必須です。
(8)モニタリング
いつでも、どこからでも、現場の様子を確認でき、再生したいカメラや日時の指定、連続および繰り返し再生が簡単に行えます。
■まとめ
このように、防犯カメラの用途としての活用法以外にも、カメラのできるソリューションがたくさんあります。
クラウドとAIが融合された現代だからこそできる新しいカメラのソリューションを最大限に活用してはいかがでしょうか。