物体が動いたときだけ録画する「動体検知録画」
クラウドカメラの撮影では、常に撮影し続ける「常時録画」が一般的ですが、クラウドカメラの中には、動いた物体を検知する「動体検知」の機能があり、動体を検知したときだけ録画できる「動体検知録画」ができるものもあります。動体検知録画と常時録画にはどのような違いがあり、どのように使い分ければ良いのでしょうか。それぞれの録画機能のメリットとデメリットについて理解しておきましょう。
動体検知録画のメリットは?
動体検知録画のメリットは、映像に動きがあった時間帯だけ録画されるために、映像を検索する時間を短くできる点です。例えば、防犯対策のためにクラウドカメラで常時録画をしている場合、何らかのトラブルが発生したら映像をチェックしなければなりませんが、録画を常時行っている場合は、トラブルが発生した部分の映像を探し出すのに時間がかかってしまいます。
その反面、動体検知録画であれば、何らかの動きがあった部分だけを録画しているため、映像の検索をスピーディーに行えるため、トラブルの解決につながりやすくなります。
そのほか、動体検知録画は録画する時間が短いために、クラウドに保管する映像データの量を少なくできる点もメリットです。
動体検知録画のデメリットは?
動体検知録画のデメリットとしては、利用者自身が想定していた状態で録画されていないことがあげられます。例をあげて説明すると、人通りの多い場所で動体検知録画を利用した場合、映像内での動きが多いために、動体検知機能が頻繁に反応してしまい、録画しなくても良い場面を録画することになってしまいます。
逆に、動体検知の感度が低い場合は、何らかの動きがあるにもかかわらず動体検知機能が作動しないことがあり、録画すべき時点で録画されていないことがあります。
動体検知機能を頻繁に反応させないためには、人通りの少ない場所など、全体的に動きが少ない場所で利用することが基本となります。また、動体検知録画を利用する場合は、あらかじめ動体検知の状況を事前に確認しておくと良いでしょう。
常時録画のメリットは?
常時録画のメリットは、撮影場所の状況を常に録画し続けられることです。仮に、動体検知録画の機能を利用しているときに何らかの動きがあったとしても、動体検知機能が反応しないほどのかすかな動きにとどまっていた場合は、動体検知機能が反応せず、重要なシーンが録画されていないことも十分に考えられます。
その点、常時録画の機能を利用すれば、常に撮影し続けている状態となるため、重要なシーンももれなく撮影することができます。
また、動体検知録画は、人通りの多い場所など、動きが活発な場所での利用には適していませんが、常時録画であれば、そのような場所でも問題なく利用できる点がメリットです。
常時録画のデメリットは?
常時録画のデメリットは、録画時間が長くなることであり、映像のチェックに時間がかかってしまうことです。映像をチェックするために、トラブルが発生したおおよその時間を特定しても、実際にはトラブルが発生した前後の時間帯もチェックしなければならないため、場合によっては、どのタイミングでトラブルが発生しているのかを特定しにくくなってしまいます。
また、録画時間が長い分、映像のデータ量も多くなってしまう点がデメリットとなります。映像データを保存する量に余裕がない場合は、常時録画を利用せず、映像のデータ量を抑えられる動体検知録画が適しています。
動体検知録画も常時録画も、それぞれにメリットがある一方で、使用するうえではデメリットとなる場合もあります。それぞれの録画方法を十分に比較したうえで、適切な録画の方法を導入しましょう。
(画像は写真ACより)
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