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クラウドカメラの録音機能付きってどう?意外なデメリットも!

2019.04.24

コラム

クラウドカメラの録音機能付きってどう?意外なデメリットも!

多機能化するカメラ、どう選んで使う?
一般家庭から公共交通機関、商業施設はもちろん、教育機関や繁華街など、さまざまな場所やシーンで、カメラが設置されているのを目にするケースが増えています。

主に防犯対策として導入されていますが、その他にも高齢者や小さな子どもなど、サポートを必要とする人たちの見守りに、また工場や各種工事の現場における作業の安全と効率性、正確性の確保といったモニタリングと記録を目的にするなど、現代におけるカメラニーズは高まるばかりです。

かつてであれば、高いとされた導入ハードルも、専用録画機器の設置を不要とし、映像をクラウドに保存する仕様としたクラウドカメラサービスの登場によって飛躍的に低下、改善され、一般個人や小規模事業者でもカメラシステムを利活用しやすくなったことも、カメラの普及と増加を後押ししているでしょう。

今後もさまざまなニーズを満たし、高い利便性を発揮して私たちの暮らしを支えてくれると期待されるクラウドカメラですが、今日は利用できるカメラのタイプも多様になり、その分、より賢い選択が求められる時代ともなりました。

中でも、映像だけでなく音声録音が可能なタイプのカメラは比較的容易に入手することができます。集音マイクを搭載したこのようなカメラであれば、確かに音声情報というデータをプラスアルファとして得ることができ、より有用そうだと感じられる方は多いでしょう。

リアルタイムのモニタリングで、異音からいち早く異常事態の発生に気づけたり、映像のフレーム外における状況や不審者の特徴に関する決定的な情報を音声から取得、把握できたりする可能性も大いにあります。

しかし一方で、こうした音声を含めた録画には、意識されにくいデメリットも存在するのです。今回はより適切な導入のかたちを見定めるためにも事前に知っておきたい、映像に加えた音声録画を行うデメリットについて解説します。

有効ではないシーンがあることを知ろう!
防犯カメラやモニタリングカメラとして用いるクラウドカメラは、犯罪や不正行為、突然に発生する異常事態への備えとして、深刻な被害を未然に抑止するツールとして、非常に効果的なものです。

しかし、この“目”として機能させ、映像をとらえるというだけでなく、音声も取得するとなると、会話の内容などより個人的な情報が勝手に収集されているのではないか、プライバシーにかかわることだと不安になる人は少なくありません。

たとえ運用側にまったくその意図がなかったとしても、記録からスタッフや顧客の会話が分かる程度に、音声が録音されてしまうことはあり得ます。音声に限らず、映像データでもいえることですが、そうしたカメラシステムを導入・運用している目的が何であるかをきちんと明示し、必要な情報を適正に取得していることを相手に理解してもらわねばなりません。

映像に加えて音声を録画する場合は、より個人情報保護の観点から十分な配慮を行い、導入するにいたった経緯や目的をマニュアルにまとめて共有するなど、工夫を施すことが必要です。取り扱いにおいても、音声なしのデータ以上に管理を徹底し、細心の注意を払うべきです。

環境が合っているかもチェック!
運用面におけるプライバシーの問題がクリアできても、そもそも設置環境が適していないケースもあります。たとえば、不特定多数の人が行き交い、放送音や通行音など音があふれている駅や、大型商業施設のエントランスなどでは、音声録音機能のあるカメラで記録を残しても、雑音ばかりを拾ってしまい、結果として意味をなさないでしょう。こうした場所では、一般に録音する効果は薄く、映像のみのデータとする方が向いていると考えられます。

また、クラウドカメラの設置場所を決定する際、映し出したい対象がどこにあるか、その動きをはっきり映しやすい場所はどこかがポイントになるため、拾いたい音源からは離れた位置になってしまうこともあります。

天井から広角で映し出すように設置したものの、カメラの近くに空調やスピーカーがあって、その不必要な音ばかり拾ってしまう、対象の動く音までは距離があって録音できないといったケースです。

この場合も、わざわざ音声録画機能の搭載されたカメラを導入するのは手間やコストから無駄、デメリットとなってしまうため、賢い選択とはいえません。どうしても音声データが必要ならば、別途マイクを設置するなど、映像用のクラウドカメラとは切り離して考える方がよいでしょう。

いかがでしたか。このように映像だけでなく、音声もとらえられる高機能なカメラを用いたクラウドカメラシステムは、目的や環境が適していれば、より多くの情報を与えてくれる便利なものとなりますが、その検討や環境整備が不十分なままに選択すると、デメリットによりマイナスな働きをしてしまう可能性もあります。

ただ機能として付いていればよいというのではなく、運用面からそれが有用かをよく考え、判断するようにしましょう。

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(画像は写真素材 足成より)

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