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撮影範囲は大丈夫?「画角」を理解して撮影可能範囲をチェック!

2019.04.16

コラム

撮影範囲は大丈夫?「画角」を理解して撮影可能範囲をチェック!

映したい場所が映っていないと再設置するハメに
防犯対策としてクラウドカメラの利用が広がりつつありますが、せっかくクラウドカメラを設置しても、撮影したい範囲が映っていなければ、クラウドカメラを設置した意味がなく、結果的にカメラを再設置しなければなりません。

撮影可能範囲は、カメラのレンズの「画角」と被写体までの距離が分かれば計算が可能です。「画角」を理解した上で撮影可能範囲の計算方法を調べてみましょう。

画角とは?
画角について簡単に説明すると、カメラで撮影したときに画像が映る範囲を角度で表したものです。近くにあるものを撮影する場合は画角が広くなるほか、遠くのものを撮影する場合は画角が狭くなる傾向があります。

撮影可能範囲を計算するために理解しておきたい画角は、「水平画角」と「垂直画角」の2種類です。

水平画角とは、撮影された画像の左右両端が映っている場合のレンズの角度を表します。また、垂直画角とは、撮影された画像の上下両端が映っている場合のレンズの角度です。

クラウドカメラ用のカメラの画角を調べてみると、「Safie(セーフィー)」に対応するエルモ社のカメラは、水平画角が111度、垂直画角が58度となっています。

また、NTTが提供するクラウド型カメラサービス「ギガらくカメラ」に対応するAXISのカメラは、水平角度が110度前後、垂直角度が60度前後となっており、特に水平画角が広いことが分かります。

参考:
Safie 商品一覧
https://safie.link/onlinestore/

ギガらくカメラ 提供カメラ一覧
https://business.ntt-east.co.jp/

撮影可能範囲の計算方法について
次に、撮影可能範囲の計算方法について説明します。

カメラの撮影可能範囲を計算するには、カメラの画角と被写体までの距離を知っておく必要があります。また、撮影可能範囲は三角関数を用いることで計算が可能です。なお、この場合、三角関数はタンジェント(tan)を用います。

撮影可能範囲の計算式は以下の通りです。

撮影可能範囲=tan(画角÷2)×被写体までの距離×2

上記の計算式で撮影可能範囲が分かる理由は以下の通りです。

撮影可能範囲を2で割った角度と、被写体までの距離が分かれば、角度を元に直線を伸ばし、距離の部分から直角にして直線を伸ばせば、直角三角形ができあがります。

この場合、三角関数はタンジェント(tan)を使用します。また、tanの数値に関しては「三角関数表(tan)」を参考にします。

参考:日本モデルロケット協会 三角関数表(tan)
https://www.ja-r.net/tan.pdf

実例を元に撮影可能範囲を計算
それでは、上記で示した計算式を元に、撮影可能範囲を計算してみます。

仮に、カメラの水平画角を110度として、被写体までの距離を5mとします。この場合、上記の計算式に当てはめると、水平方向の撮影可能範囲は約14.3mとなります。

計算の詳細については、以下を参照してください。

撮影可能範囲
=(tan110度÷2)×5×2
=(tan55度)×5×2
=1.4281×10
=14.281m

次に、カメラの垂直画角が60度、被写体までの距離が5mの場合、計算式に当てはめると垂直方向の撮影可能範囲は約5.8mとなります。

計算の詳細は以下の通りです。

撮影可能範囲
=(tan60度÷2)×5×2
=(tan30度)×5×2
=0.5774×10
=5.774m

クラウドカメラの撮影可能範囲を実際に調べてみると、特に水平画角が広いために、撮影可能範囲の長さは、被写体までの距離と比較した場合、2倍以上になることが分かりました。

つまり、クラウドカメラの撮影範囲は広いといえるのです。なお、クラウドカメラの種類によって画角は異なりますので、カメラの仕様を確認しておくと良いでしょう。

撮影したい場所を確実に映すためには、撮影可能範囲の計算方法をあらかじめ理解しておくことがポイントとなります。

(画像はPixabayより)

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