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リアルタイムで防災!クラウドカメラ

2018.08.22

コラム

リアルタイムで防災!クラウドカメラ

災害とクラウドカメラ
このところ、大雨などの予報の際、「これまで経験したことのないような」とか「観測史上もっとも」という表現が頻繁に用いられるようになりました。台風でもないのに洪水や土砂災害で家々が押し流され、多くの命が失われることも珍しくありません。

古来、自然災害で大きな損害を受けてきた我が国では、治水をはじめとした防災対策が古くから行われてきました。災害の起きそうな場所の監視は、長い間、目視で行われてきましたが、テレビ技術の発達と普及によって防災カメラが担うようになりました。

監視用のカメラがクラウドカメラになったことは大きなイノベーションでしたが、災害対策の「目」としてクラウドカメラはどのような効果があったのか調べてみました。

監視カメラの歴史
はじめに、テレビの歴史との関連で、監視カメラの歴史をざっと眺めておきましょう。

日本のテレビ本放送開始は1953年のこと。1960年にはカラー放送になりました。

1970年代は銀行のCD(キャッシュディスペンサー)が普及します。それに合わせてテレビカメラが監視目的で設置されるようになります。監視カメラはまた、防災目的でも、自治体などで使われるようになっていきます。

1980年代に入ると、固体撮像素子の登場でテレビカメラが小型化されました。また、家庭用のビデオレコーダーが普及し、家庭用の小型ビデオカメラも登場します。カメラが小型化され、ビデオが普及してくると、監視カメラの利用がより一般的になっていきます。

1990年代以降はパソコンやインターネットが普及し、テレビのデジタル化が進み、テレビ映像もデジタル化されて記録されるようになります。

LANに接続できるIPカメラが登場したのは1990年台半ば。当初はLAN環境内で使われてきましたが、21世紀に入ってインターネットのブロードバンド化が進むと、テレビ映像もインターネットを介してハードディスクに記録されるようになります。

その後、クラウドコンピューティングが普及していく中で、監視カメラの映像をクラウドに保存してインターネットを介して閲覧する、クラウドカメラが登場します。

防災カメラとクラウド
一昔前まで、監視カメラの映像は、カメラとケーブルでつながっている装置(モニター、レコーダー)でしか見ることや録画することができませんでした。このため、監視カメラを設置できる場所や、映像を見られる場所は限られていたのです。

インターネット、ブロードバンド、携帯電話回線、無線LANなどが普及してきた結果、クラウドカメラが登場し、こうした制限がなくなりました。

カメラ、Wi-Fiあるいは4G回線を備えた伝送装置、太陽光発電装置を組み合わせれば、完全に自立した監視カメラにすることができます。

無線でクラウド内に送られたカメラ映像は、リアルタイムでも、録画した映像でも閲覧が可能です。映像がクラウド内にあるということは、閲覧者(監視する職員だけでなく住民も)はいつでもどこからでもその映像にアクセスすることができるということです。

災害発生が迫っている状況では、多数の監視地点を同時かつリアルタイムでモニターする必要があります。このような場合、対策本部でしか映像を見られない、というよりは、現場を巡回しながら他の場所の映像も同時に確認できるというクラウドカメラが威力を発揮します。

さらに、現場を巡回する担当者がクラウドカメラを装着していれば、固定式の防災カメラでは得られない現場の映像をリアルタイムで見ることができるのです。

IoT、ビッグデータ、AI
技術の進歩はさらに可能性を広げます。あらゆる機器がインターネットに接続されるIoTによって、雨量計、水位計、震度計など様々なセンサーもインターネットに接続されます。

こうして集まってきた膨大なデータ(ビッグデータ)は、AIによって統合的に集積・解析され、過去の災害データとの比較分析や傾向分析などが行われて対策に活かされるようになってきています。

まとめ
防災分野も今後飛躍的な発展を遂げると考えられていますが、クラウドカメラは災害をリアルタイムで捉える「目」としてますますその重要性を増していくことでしょう。

AIカメラ総研 https://aicamera-soken.com/

(画像は写真ACより)

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