最近は導入の件数が増えているクラウドカメラ。ところで、クラウドカメラと従来のアナログカメラはそれぞれどのような違いや特徴があるのでしょうか。それぞれの機能に着目して見ていきましょう。
まず、アナログカメラの特徴から見ていきましょう。
アナログカメラとは、アナログ方式で映像の出力を行うカメラのことです。アナログカメラの背面についている端子と、出力先であるレコーダーやモニターテレビを「同軸ケーブル」で接続することで映像を出力します。
アナログカメラのメリットとしては、カメラ本体の価格が比較的安価である、安定した録画が可能、などが挙げられます。
アナログカメラはデジタル技術を利用しているクラウドカメラよりも価格は控えめです。そのため、防犯カメラネットワークは構築したいが多額の費用はかけられない場合、狭い範囲を録画したい場合などにはアナログカメラの導入がおすすめです。
また、アナログカメラはケーブルを通して映像を出力するため、ケーブルにトラブルが起こらない限り、安定して映像を出力することができます。
アナログカメラのデメリットとして、映像の劣化が起こることがある、工事費が高い、カメラを追加で設置する場合の工事が難しいなどが挙げられます。
映像は同軸ケーブルを通して出力されますが、送信中に電磁波などのノイズの影響を受けて映像が劣化する場合があります。また、ケーブルは長くなればなるほどノイズの影響を受けやすくなるため、あまり広い範囲の監視には向かないでしょう。
アナログカメラには同軸ケーブルの配線が必要ですが、設置する場合にはこのケーブルを天井裏に通す場合もあります。そのため、アナログカメラの設置の工事費は高くなる傾向にあります。また、追加でカメラを設置する場合、さらに配線工事が必要となります。
それでは、クラウドカメラはどんな特徴があるのでしょうか。
アナログカメラとは違い、クラウドカメラの映像はLANケーブルや無線LANなどのネットワークを介してデジタルデータとして転送されます。そのため、アナログカメラにある同軸ケーブルを接続する端子はありません。
クラウドカメラのメリットとして、映像の劣化が少なく高画質、遠隔地への映像の転送が容易、カメラの複数台設置が容易等が挙げられます。
映像の出力はケーブルを通さないため、ノイズによる映像の劣化はありません。また、一般的にアナログカメラよりクラウドカメラのほうが解像度に優れています。
ケーブルの配線がないということは、映像の出力先が限定されないということです。クラウドカメラをインターネットに接続しておけば、全国どこにでも映像を転送することが可能ですし、お手持ちのスマートフォンで映像を確認することもできます。
しかし、クラウドカメラにもデメリットがあります。カメラ本体の値段が比較的高価、録画が不安定な場合がある、セキュリティ上の不安などです。
インターネットに接続するため、インターネット環境が悪くなると、映像の画質が悪化し、最悪録画ができなくなる可能性が考えられます。無線LANを使用する際には特に注意が必要です。
また、インターネットに接続するということは、ハッキング等のインターネットセキュリティ上の問題もあります。実際に、安価カメラではハッキングの被害が起こっています。インターネットセキュリティは万全にして運用しましょう。
それぞれメリットとデメリットがあるクラウドカメラとアナログカメラ。それぞれの特徴を理解し、最大限活用できるカメラを導入しましょう。
(画像は写真素材 足成より)
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