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注目のクラウドカメラ、その導入メリットとは?

2018.04.24

コラム

注目のクラウドカメラ、その導入メリットとは?

 

広がり始めたクラウドカメラ、その最前線

昨今は社会情勢の変化や複雑さを増す情報管理、労働現場の多拠点化などにより、さまざまなシーンでカメラ需要が高まっています。防犯・防災、セキュリティー面での活用はもちろん、適正な運用・業務遂行の監視、安全管理、環境チェックなど、用途も多彩です。

こうした防犯・監視カメラの歴史は古く、1960年代に白黒の工業用カメラを応用した頃に始まるとされますが、その活用の場は現代にいたるまでに拡大の一途をたどり、公共機関や学術機関、交通機関、ビル、商業用店舗、工場にマンション、一般住宅と、いまや目にしない日はないほど身近なものとなりました。

そうしたカメラ業界において、昨今の急速な需要の高まり、導入の加速化を支える話題のものとなっているのが、クラウドカメラです。従来のカメラとはどのような違いがあり、どういった機能を有するものなのか、導入により期待されるメリットは何かなど、今回はこのクラウドカメラについて解説していきます。

そもそもクラウドカメラって?

まずクラウドカメラとは何かですが、ごく簡単にいうと、設置場所に録画機器を必要とせず、録画機能をクラウドサーバー上におくタイプのカメラ、インターネットに接続してクラウド上に映像記録を残すカメラ全般のことです。

ですから従来の防犯・監視カメラとの大きな違いは、インターネット環境を用いていることと、それによりデータをクラウド上に保存するものとしていることになります。かつてのカメラは、撮影するカメラ本体とデータを保存する専用の録画装置、映像をチェックするモニターをセットで設置する必要がありました。

この場合、カメラ端末ごとに別々で記録、保存を行いながら監視するのが一般的で、基本的に同じ施設内にある専用モニターからでなくては映像を見ることができないほか、複数のカメラ端末を用いた多角的な監視システム・防犯システムとして、効果的に機能するよう設計を考えると、システム全体が非常に大きなものとなってしまう問題点がありました。

専用の録画装置は多くのデータを保存しようとすればするほど大型かつ高額なものとなりやすく、価格として10万円~30万円程度を負担しなければなりませんでした。また、HDDなど機器としてみた場合の耐用年数も6年程度と限られており、カメラ本体以外のシステム構成部分に、高い保守・メンテナンス費用、初期費用がかかっていたのです。

機器を設置する物理的な場所も確保しなければなりませんし、モニタリングを行う専用ルームのスペースも用意する必要があります。場合によっては、導入する環境の建物設備全般から見直しを迫られるケースもありました。

こうしたローカルでアナログな従来のカメラに対し、クラウドカメラはとらえた映像のデータをすべてクラウド上に送信して保存するため、現場に設置するのはカメラ本体のみ、専用の録画機器をそもそも必要としません。

ですから高額な録画装置や大規模なシステム、専用のモニタールームといったものを用意する必要がなく、インターネット環境さえあれば、建物設備における工事・変更対応なども不要、初期導入費用から運用にかかる保守・メンテナンス費用まで、コストを最低限に抑えながら、効率よく求める監視機能を発揮させられるという大きなメリットがあるのです。

安定運用、いざというときの備えも万全!

このように、省スペース化とコストの低減が図られるというメリットから、クラウドカメラであれば、これまで導入が難しかった小規模な店舗でも利用を検討しやすく、潜在的カメラニーズはありながらも導入に二の足を踏んでいた現場へ、画期的なソリューションと認識されて高い関心を集めるようになったといえます。

クラウドカメラのメリットはこれだけではありません。耐用年数が限られ、消耗品となる録画機器は、常に一定程度高い故障のリスクも抱えています。カメラが故意に破壊されることで、録画データも一緒に失われるというケースもしばしばです。物理的に存在するものであることから、レコーダーや記録媒体が盗難に遭うこともあるでしょう。

しかしクラウドカメラの場合、たとえ現場のカメラ端末が破壊されても、それまでのデータはクラウド上に保存されます。サーバーは高い冗長構成をもって築かれているため、完全にダウンするといったことはほぼなく、故障でデータが消失することもありません。大規模災害の発生時なども、ネットワークが稼働している限り、映像を記録、安全に保管して後の確認を可能とします。

また、複数のカメラ端末がとらえた映像のチェックや多角的な確認・管理も、個々ばらばらのシステムと異なり、クラウドを介することで手軽に一括して行うことができます。インターネット接続が可能なスマートフォンやタブレット、PCからアクセスすれば、時間や場所を問わず、遠隔から現場を管理できるのです。

複雑な仕組みを導入しなくとも、本部から複数の現場や店舗を一括管理したり、夜間や自宅から、出先から、店内の離れた場所からリアルタイムに状況を確認したりすることが容易となります。このメリットは大きく、安全性・効率性を飛躍的に向上させられるでしょう。

賢く比較しベストな選択を!

こうした魅力あるクラウドカメラですが、データをクラウドに保存するため、オープンなインターネットを用いた送信を行うことに不安を感じられる方もあるかもしれません。

確かに、かつての登場間もないクラウドカメラでは、ネットワーク上での情報の覗き見、漏洩リスクが懸念され、結果的に専用録画装置や高額で導入も複雑なVPN方式のネットワーク構築を行わなくては、本格的なビジネス利用には不向きという欠点がありました。

しかし今日のクラウドカメラは、リーズナブルな価格のものでも高機能化・高信頼性を実現するものとなり、送受信時やクラウド内での録画データを暗号化したり、専用アクセスラインを用いた伝送形式としたりするようになっています。よって追加構築を行わなくとも、情報漏洩リスクを最低限に抑えて安定・安心の運用が可能なのです。

多様なカメラニーズに応えるように、クラウドカメラのサービス提供も数多くなされるようになりました。それぞれソリューションとして特色があり、鮮明で高画質なHD画質をサポートするもの、屋内・屋外の両用対応、現状のシステムを活用できる柔軟性・カスタマイズ性の高さ、カメラ端末のメーカーを問わないシステム構築が可能なマルチベンダータイプなど、さまざまです。

専用カメラが2万円弱、月額1,000円程度からと、シンプルで負担にならない低価格な料金設定によるプランを用意しているケースもあり、まず試しに導入してみたいといった事業者に最適なサービスも誕生してきました。こうしたサービスは、もともと価格面のメリットが大きいクラウドカメラの魅力をより伸ばしているといえますね。

設定もごく簡単でスムーズに導入できるものが大半ですから、口コミも参考にしつつ、活用したいシーンや現況、規模などを踏まえて複数のサービスを比較・検討してみてください。

(画像は写真素材 足成より)

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