クラウドカメラはどんなところで使用されているの？｜AI・クラウドカメラのことならAIカメラ総研

テレビ放送がアナログからデジタルになり、ハイビジョンの鮮明さに驚いたのも今は昔。テレビ画面は4Kになり、そして8Kの登場ももうすぐです。撮影する機材も、スマートフォンでフルハイビジョンの動画が撮影でき、家庭用のビデオカメラも4K対応が当たり前になりました。

こうした技術の進歩は監視用カメラにもおよび、高解像化、小型化が進んできています。加えて、監視用カメラがクラウド化されて用途がずいぶんと広がりました。そして、このところ急速に進歩しているはAI（人工知能）もクラウドカメラの可能性をさらに大きく拡大しようとしています。

今回は、クラウドカメラがどのような場所で使われているか、そして今後どのようなところで使われていくのか、事例を集めてみました。

一昔前まで、監視カメラは文字通り何らかの対象物を「監視」するためのものでした。主な目的は防犯と防災です。基本的にカメラは屋内、屋外を問わず、固定されて一定方向を見るだけでした。

カメラがインターネットに接続されるようになると、画像を見る人が、カメラに司令を送れるようになり、PTZカメラが現れます。カメラが利用者の操作に従ってパン・チルト・ズームできるようになったのです。

そして、カメラが捉えた映像をインターネット内にある録画機器に保存するクラウドカメラが登場しました。カメラの設置が簡単で導入・運用コストが安いことから、利用シーンが大幅に広がることになりました。

まず広がったのは、従来の監視カメラの延長線上にある使われ方です。店舗、工事現場、工場、病院、駐車場、コインランドリー、遊戯施設など、盗難・傷害などの犯罪や不審者立ち入りを防ぐなどの目的でこぞって利用されるようになりました。

鉄道会社が数千両におよぶ車両内に防犯カメラの設置を進めているのもこうした事例の一つといってよいでしょう。

防災の目的でも、太陽光発電ユニットを組み合わせることで、携帯回線の電波さえ届けば、従来の監視カメラでは設置が困難だった場所にでも設置できるようになりました。

クラウドカメラは、カメラが捉えた映像を無線でインターネットに送ることができますが、カメラが小型化されると、待ってましたとばかり、移動して使われるようになります。

電気工事、建築、製造、店舗、介護など、さまざまな仕事の現場ではトラブルの発生は避けられないものです。現場で仕事をしている人すべてが経験豊かとは限らず、トラブル解消のためには最悪の場合、遠くから人材を派遣する必要がありました。

現場で仕事をする人が小型のクラウドカメラを装着していたらどうでしょう。現場の映像は本社・本部などでも見ることができ、現場に対して適切な指示をすることが可能になります。

さらに、最新の事例では、高性能の4足歩行ロボットにカメラを搭載して、工事現場の進捗確認や安全確認に利用するという試みも始まっています。

ドローンの登場です。空撮で使われることが多いドローンですが、ドローンで農地を撮影し、作物の生育状況や病虫害の状況などを分析し、肥料や薬剤の散布をピンポイントで行おうという取り組みにもカメラは重要な役割を果たします。

もはやクラウドカメラは、捉えた映像をクラウドに保存する、というな単純な使われ方ではなく、壮大なシステムの目として重要な役割を担っているのです。

サッカー観戦もクラウドカメラ
AI機能付きのカメラが選手の動きやボールの位置などを認識して自動追尾しながら撮影し、その映像をライブ配信する、という実証実験が始まっています。

お祭りの警備にも
今年の隅田川花火大会では、警視庁がAI技術を活用した防犯カメラの実証実験を行ったそうです。

カメラで撮った映像をAIに学習させ、将来的には人の流れや、滞留状況、さらに流れに逆らって移動する人物や、放置された不審物の検出などにつなげていくねらいがあります。

撮影した映像をライブ、あるいは録画して見るだけだった監視カメラが、インターネットと出会い、クラウドと出会い、そしてAIと出会い、その度ごとに活用される場所、場面が拡大してきました。これからも技術の進歩と共に活躍の場を広げていくことでしょう。

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（画像はpixabayより）