クラウドカメラは、カメラで撮影した映像をレコーダーではなく、クラウド上に保存するタイプの防犯カメラです。インターネット上にデータを保存できるため、カメラを壊されてもデータは残るという点で、非常に心強い防犯カメラだと言えるでしょう。
クラウドカメラは、遠隔操作でいつ、どこにいても現場の状況を確認でき、複数台カメラを設置しても、一箇所でデータの収集や分析ができる点でも優れています。現場まで足を運んでデータをチェックする必要がないのです。
このように、クラウドカメラはデータを手軽にチェックでき、分析できる点が特徴のカメラです。こうした特徴は、防犯に限らず、マーケティングの分野でも活躍が期待されています。では、クラウドカメラで行われるマーケティングについてご紹介しましょう。
クラウドカメラは、店内や個人宅の様子をチェックできるため、不法侵入や万引きなどの犯罪から守るだけでなく、万が一犯罪が起きた時、犯人を特定することにも役立ちます。
それだけでなく、仕事の手順を見直したり、正しい工程で仕事が行われているかをチェックしたり、顧客とのやりとりをチェックすることでスムーズな引き継ぎができたりと、防犯以外の場面でも大いに活躍しているのです。
株式会社チャオでは、人工知能AIを使ったクラウドカメラ「チャオカメラ」を提供しています。AIは人間が経験を元に学習していくのと同様の機械学習「Deep Learning」という技術を持っています。
この「Deep Learning」をマーケティングに活用することで、これまで以上に分析や状況の改善に役立てられると考えられているのです。
マーケティングに有効な機能の一つに顔認証機能があります。年齢や性別だけでなく、その人物が同一人物かどうかを見分けることで、リピーターやクレーマー、その他要注意人物などを見分けることができます。
ヒートマップは、人が留まっている場所を色で表す技術で、これによって混み合う時間帯や場所、どの場所で足を止めているかなどを分析することができます。
こうした機能を利用すれば、顧客が興味を持っている場所とそうでない場所、レイアウト方法の改善などに役立てることができます。
さらに、AIの動線分析を活用することで、顧客の動き方を分析し、より購入につながる陳列方法や、足を止めるスポットを作るなどといった改善策を講じることに役立てることもできるでしょう。
さらに、クラウドカメラが撮りためたデータを確認すれば、接客態度や顧客とのやりとり、トラブルの有無や原因などを知ることもできます。それによって、業務の改善点などを洗い出し、より高度なサービス提供へとつなげることが可能となります。
NTTPCコミュニケーションズが提供するセキュアカメラクラウドサービス(R)も、マーケティングに活用することが可能です。
たとえば美容室の場合、接客態度や顧客とのトラブル以外に、仕事に対する姿勢やカット練習など、社員ひとりひとりの頑張りを客観的にチェックできることで、適正な評価を下しやすいという利点があります。
ファミリーレストランなどの接客業の場合にも、現場に足を運ぶことなく、店舗に対して改善の指示を出せるため、業績改善や仕事の効率かにつなげることができ、店舗にとっても店舗を管理するマネージャーなどにとっても効率的にマーケティングをできるというのは大きなメリットだと言えるでしょう。
店舗の場合、顧客が訪れるだけではだめで、購入してくれなければ店の利益にはなりません。逃がしてしまった顧客を引き戻す方法や、どうすれば購入につなげることができるかなど、店として改善すべき点を、AIを使って導き出すことは、新たな市場戦略として非常に有効です。
クラウドカメラの情報を集めれば、膨大なデータを収集することができ、人の目や経験だけでは不可能な、客観的視点からの分析や改善が可能となります。AIを使ったクラウドカメラによるマーケティングには、まだまだ開拓の余地があると言えるでしょう。
AIカメラ総研 https://aicamera-soken.com/
(画像はpixabayより)